「擬制の終焉」以後十年──政治思想の所在をめぐって

  • 時間

    34
  • 音質

    共産主義者同盟叛旗派の主催による
    〈首都労学政治集会〉での講演。
    吉本隆明の講演の原題は
    「若き戦士たちへ」。
    ノイズが多く、音質はよくない。

  • 講演日時:1970年7月17日
    主催:共産主義者同盟叛旗派編集委員会
    場所:中野公会堂
    収載書誌:弓立社『敗北の構造』(1972年)




社会は、日々働き生産し食べていく
経済社会的な過程さえあれば、
永遠の昔から永遠の未来まで続きます。
しかしそのうえにのっかる法的・政治的国家、
あるいはそこから導入される国家権力というのは、
必ずしもそれと対応せず、因果関係になくとも、
あるいは部族、民族を異にしても、
横合いからいきなりやってきてさらってしまうことは
いくらでもありうるわけです。
「経済社会構成の変化なしに
上部構造の変化はありえない」とか、
「基幹産業における組織労働者の立ち上がりなしには
政治革命がありえない」という考え方は、
迷信だと思います。